• Nobuchika Kumagai

時澤真美 インタビュー③

こんにちは、のぶちかです。

時澤さんへのインタビューも今回が最後となります。

「a bottle」シリーズの様に、一見カチッとした作風の中にごくわずかに漂う抜け感。その秘密が当インタビューで解明されました。

ガラスは想像以上に奥が深く面白いです!

インタビュー③

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のぶちか 表現する上で大事にしている事とか、楽しいなぁと感じる事はありますか?

時澤 ずうっと思っているのは、ガラスって割れる素材なので、その「はかなさ」だったりとかそういうものを。ちょっとウィークポイントではあると思うんですけど「割れる」って、ただそこが逆に「愛しい」というか、そこは大事にしていきたいなって。ちょっと私の器って、まぁすごい時間を掛けて作っている部分もあるんで、普段使いというよりは意識しているわけではないんですけど、普段使いと特別な時との中間ぐらいの(立ち位置)ももしかしたらあるのかなぁと思ってて、どっちかに行けないかなぁと模索していた時期もあるんですけど、まぁでも最近はそこの中間で良いんじゃないかなぁって思う様になってきたんで、その辺のラインをさっき言った「はかなさ」だったりを大事にしていければなぁ、というのがひとつあるのと、ガラスってすごい「記憶」する物質で実は…。あったかい状態のガラスを触れば触っただけ跡が付くしガラスが覚えてしまうというのを聞いた事があって、その面白さっていうのを活かせばいいかなぁと思っています。

のぶちか 焼物でもロクロをグルグルまわして(土が)戻ろうとするとか、ロクロでアウトライン作って、でも焼き上げてしまうとフォルムが変わってるとかってよくありますけど。ちょっとマニアックになっちゃうけど、抹茶茶碗とか井戸茶碗を作る人って、まぁ本歌みたいな茶碗があって、例えば「喜左衛門」とかっていう井戸(茶碗)があったとしてそのアウトライン狙った時に、ロクロで引いた時にそのアウトライン作っちゃうと焼き上がりでそのラインにならないとか。だから経験則の中でこのラインで引けば収縮してこういうふう(なライン)になるとかってところをイメージして作る、だから難しいっていう事を聞いた事があって。で、ガラスもロクロじゃないけど、こうグルグルっと回転して(作り)ますよねぇ?

時澤 はいはい。

のぶちか なんか記憶するっていうのは、今言った話みたいな事はガラスにも起こっているって事なんですかねぇ?

時澤 そうですねぇ、あの冷ます時に厳密にはちょっと縮んでるっていうふうになってるので、たぶんでも見た目そんな分かんないですけど。あとは今のお話聞きながら思ってたんですけど、まあガチガチに加工しますけど最後(私の作品)は火であぶってファイヤーポリッシュって言うんですけど、火であぶって表面をツルっとさせて終わるので、その時のどうしても「揺らぎ」だったりしてしまうので、でもそこをコントロールしたいわけじゃないし、逆に面白いと思っているので、その辺はなんかガラスが自己主張すればいいじゃん、っていうか…。なんかそこまでガシっとしたものを作りたい訳じゃないので、その辺の「揺らぎ」と一緒に遊べればというかコラボレーションじゃないですど、(火による「揺らぎ」と)一緒に作品ができればいいんじゃないかな、って思います。

のぶちか うんうんうんうん…。 どっか、マシンメイドみたいなガチガチの冷たさは感じない不思議な所はあるなぁとは思っていて、それが言語化できずに「なんだろう?」と思ってたんですけど、今最後のファイヤーポリッシュとか、あのあたりでほんのり出るかも知れない「揺らぎ」、あのあたりにわずかな良い意味での「遊び」というか、(「揺らぎ」)が出て冷た過ぎないというかどこか優しさがあるというか、といものになっているのかもしれないですねぇ。

時澤 まぁ、そんなカッチリとした人間じゃないというのもあると思うんですけど…。

のぶちか うーん、どうですかねぇ?さっきのB型の話じゃないですけど、あのB型は割と(笑)。

時澤 そういうところはあまりこだわらないっていうか、(そういうところは)あるかもしれないですねぇ(笑)。

のぶちか 我々B型自身もB型がよく分かんないですもんねぇ(笑)。

時澤 そうですねぇ(笑)。

のぶちか バッキバキにやりたい時もあれば、「そこはラフなん?」みたいな(笑)。

時澤 そうですねぇ(笑)。

(話が変わって)

のぶちか 過去、個展は何回ぐらい?

時澤 5~6回だったと思うんですけど。

のぶちか JIBITAは結構作家さんにたくさん作品をお願いする方なんですけど、今回はボリューム的にはどうでしたかねぇ?

時澤 そうですねぇ、たぶん最初に提示して頂いた数量より多めに凄い多く(作品を)送ったんですけど、それでも結構足りなかったのかなぁっていう位だったので、「もっと?もっとかぁ」っていう感じで(笑)。

のぶちか じゃあなんか今までの中だと結構多い展示会となりますか?

時澤 そうですねぇ、多いなぁという感じはします。

のぶちか そうですかぁ、嬉しいですねぇ。 それではこれから(作品を)観て頂くお客様に何かメッセージはありますか?

時澤 そうですねぇ、割と削ったり磨いたり色んな事をして作品を作ってるので、そういうガラスもあるんだなっていうのを色んな人に観て頂けたらなぁって思います。

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